[映画]フランス映画の秘宝@有楽町朝日ホール

マックス・オフュルス「マイエルリンクからサラエヴォへ」De Meyerling à Sarajevo
無知のためマイエルリンクの事件を知らず。でもその部分には直接触れず、フランツ・フェルディナンドゾフィー・ホテクの恋の物語からサラエヴォ事件へとたどり、ラストでは予想外に少しプロパガンダ的な展開。今回の上映作品に共通しているのは、「占領」や引いてはヨーロッパ史ということだと明らかに感じられるのだけれど、ルノワールの時にも思った第一次世界大戦のヨーロッパにおける重みというものについてあらためて考えてみる。
クロード・シャブロル「肉屋」Le Boucher
シャブロル好きだ。校長先生の金髪ショートの後頭部のショットが恐ろしい。
サッシャ・ギトリ「あなたの目になりたい」Donne-moi tes yeux
冒頭にパリ市立美術館。フランソワがカトリーヌに意地悪しているあたりの意識がすごく朦朧。懐中電灯で真っ暗な街路を歩くのが、盲目へとつながっていくのかと後で分かる。盲目になった彫刻家が胸像に手を触れて傷をなおすところと、戻って来た恋人がいるとも分からずに手を差し伸べると彼女の顔に触れるというところがとても感動的なのだけれど、メロドラマというにはどこか乾いた感じもして奇妙な感触の作品だなあと思った。ギトリの台詞回しが舞台のような感じだからか。

ほぼ有楽町界隈で過ごした3連休。夜は素敵な映画女子の方々と楽しく飲ませていただいた。シュナップスを飲みつつビール、というのはハマりそうな気がする。