[映画]「悪魔とダニエル・ジョンストン」

photogramme2007-10-15

DVDで見る。ダニエル・ジョンストンってキャスパーの歌の人なんだ!でも自分がどこでキャスパーの歌を聴いたのかは思い出せない。冒頭の、「僕はダニエル・ジョンストンの亡霊」というジョンストン自身の映像がとても印象的。ブライアン・ウィルソンにしろ彼にしろ、アメリカだから生まれた才能/狂気という気がした。ジョンストンの家族写真のような鮮やかなカラーの、キャプテン・アメリカとかマウンテンデューの狂気。悪魔は、MTVやオルタナティブなシーンを含めたショウビズ界とかファインアート界でもあり、神々しい”アウトサイダー”としてのジョンストンに熱狂する人々でもあるとすれば、本当に恐ろしい世界を生きているのだなあ。カート・コバーンがTシャツ着てたから一気にメジャーになる、とかね。
バットホール・サーファーズ聴いていた高校生の頃には大変にイカれた人なのだろうと思ってたジビー・ヘインズが、なぜか歯医者の治療を受けながらインタビューに答えていて、とても常識ある立派な社会人のように見受けられたよ。NYでサーストン・ムーアとかスティーブ・シェリーが、行方をくらましたジョンストンを探すあたりとか、何で映像があるのか不思議ながらとても面白い。
最後の、ジョンストンと両親の姿、「見守ってやりたいけど残された時間は少ない」という父親の言葉などには単純に感涙。