[映画]田中登×3本@ラピュタ阿佐ヶ谷

午後は阿佐ヶ谷で映画を3本。「マル秘色情めす市場」、「発禁本“美人乱舞”より 責める」、「人妻集団暴行致死事件」。いい午後だったー。「色情めす市場」は最初から最後まで衝撃的でした。芹明香が感動的にすばらしくて、最初の通天閣を遠くに見て、カメラが路上の二人をとらえて、石段に座り込んで、仰向けになる芹明香のアップまで、なんじゃこりゃという感じでした。脚本すごくよかった。芹明香の着てるワンピースが外と体を隔てる皮膜のようで、ひん剥かれ、たくし上げられ、汗や液体で半透明になり、光に透け、くるくると回ればその動きのままに揺れ、カラーになったところで赤いカトレアみたいな洋花のプリントのポリみたいなワンピだったと分かって唐突に現実味を帯びるのです。「赤目四十八瀧心中未遂」がこの映画に影響(というのか?)されているのがよく分かったのですが、寺島しのぶの着てたワンピースは決してこのような存在感を持ってはいないというとこで、あの映画に感じた違和感とつまらなさのワケが分かったような気になりました。あとは何といっても花柳幻舟ですが、彼女が通天閣の社長の友人だったので撮影がOKになったという話を読んでびっくりしました。
「責める」は、最初の、雨戸の隙間から光が漏れる薄暗い廊下をゆっくりと進んでいくところ!山谷初男が、神代のジュスティーヌのやつに続く怖さでした。「人妻〜」は、郊外の団地住まいのホワイトカラーの妻が…という話かと勝手に思っていました。中心と周辺とか、昭和とかを粛々と考えました。気持ちよかったんじゃないのか…と呆然とする室田日出男が凄いです。